「できているつもり」と「伝わっている」は違う!~患者様1,000枚以上の声から見えた医療接遇の課題~
社会医療法人元生会 森山病院・森山メモリアル病院
https://www.moriyama.or.jp/moriyama/
医師を含めた全職員 約700名を対象とした医療接遇研修開催
顧問先である旭川市の社会医療法人元生会 森山病院・森山メモリアル病院 にて、
医師を含む約700名の全職員を対象とした医療接遇研修がスタートしました。
3年半ほど前から、元生会は医療接遇研修に更に力を入れており
今回も2院を行ったり来たり、全6回にわたる大規模な研修ツアーです!

研修テーマは、こちら

今回の研修は、一般的な接遇マナーの再確認とは少し異なります。
患者様から寄せられた1,000枚以上のアンケート結果と職員自身の接遇に対する自己評価を分析し、
双方の認識の違いや課題を明らかにしたうえで、研修内容を構成しました。
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🌸患者様の声は、医療現場を映し出す鏡
アンケートには、職員の親切さや丁寧な対応、笑顔などに対する温かい評価が数多く寄せられていました。
こうした声は、日々患者様に向き合う職員の皆さまの努力の表れでもあります。
一方で、改善のヒントとなる声も見えてきました。
例えば、職員同士の会話や声の大きさ、プライバシーへの配慮、説明のわかりやすさ、
案内時のちょっとしたひと声など。
職員にとっては何気ない日常の行動でも、
患者様にとっては不安や不満につながる場合があります。
「悪気はなかった」「いつもどおりの対応だった」
それでも、相手にどう受け止められたかによって、接遇の評価は変わります。
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🌸職員の自己評価と患者様の評価に見られる「ズレ」
今回、特に重視したのが、
職員が考える自分たちの接遇と、患者様が実際に感じている接遇との違いです。
「丁寧に説明しているつもり」でも、患者様には十分に伝わっていない。
「親しみを込めた対応」のつもりでも、相手によっては馴れ馴れしく感じられる。
「職員同士の普通(業務連絡)の会話」でも、患者様には私語や雑談として映ることがある。
こうした認識のズレに気づくことが、接遇改善の大切な第一歩となります。
研修では、患者様の評価と職員の自己評価を比較しながら、
日常の対応を振り返っていただく内容としました。
大切なのは、できていない部分を指摘することだけではありません。
すでに評価されている強みを大切にしながら、
改善が必要な部分を具体的な行動につなげること。
これが今回の研修で重視している視点です。
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🌸医療接遇は「気づく力」で変わる
患者様は、必ずしも不満を言葉にしてくださるとは限りません。
何も言わずに帰られる方、気になることがあっても
遠慮して伝えられない方もいらっしゃいます(サイレントクレーム)。
だからこそ、苦情として表面化した問題だけでなく、
その手前にある小さな違和感にも目を向ける必要があります。
接遇とは、単に笑顔や言葉遣いを整えることではなく、
相手の立場や気持ちを想像し、自分から気づいて行動すること。
先だって想像できる力を養いたいものです。
忙しい医療現場だからこそ、
「ほんのひと声」「少しの配慮」「わかりやすい説明」が、
患者様の安心感につながります。
また、医療接遇は受付や看護部門だけのものではありません。
医師をはじめ、さまざまな職種の職員一人ひとりのふるまいが、
病院全体の印象をつくっています。
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🌸クレームを怖がらない!患者様の声は改善へのヒント
今回の研修では、もうひとつ大切なことをお伝えしています。
それは、「クレームを必要以上に怖がらないでほしい」ということです。
クレームを受けると、つい
「自分の対応が否定された」「責められている」と感じ、
身構えてしまうことがあります。
しかし、クレームは必ずしも私たちを否定するものではありません。
「気づかなかったことを教えていただいた」「改善の機会をいただいた」
そう捉えてみてはどうでしょうか。
教えていただいたことを真摯に受け止め、
改善できるところを見直していけばよいのです。
もちろん、すべてのご要望に応えられないこともあるでしょう。
それでも、患者様が何に困り、何に不安や不満を感じているのかを知ることには、
大きな意味があります。
そして、クレーム対応で特に大切なのは、
こちらの正しさを説明することよりも、まず相手の心に寄り添い、
しっかりとお話を聴くこと。
たとえ病院側の説明や対応が正しかったとしても、
患者様の気持ちが置き去りになってしまえば、納得や安心にはつながりません。
「なぜ、そのように感じられたのだろう」
「何が不安だったのだろう」
まずは相手の言葉を遮らず、気持ちを受け止めることから始めたいものです。
そのうえで事実を確認し、必要な説明や改善につなげていく。
クレーム対応は、相手を言い負かすことでも、
こちらの正当性を証明することでもありません。
不満を抱いていた患者様が、誠実な対応によって安心し、
再び信頼を寄せてくださることもあります。
つまり、クレームは信頼を失うきっかけになるだけでなく、
対応次第では信頼を回復し、さらに深める大きな機会にもなるのです。
そして、せっかく寄せていただいた声を、その場限りの対応で
終わらせないことも重要です。
同じようなご意見が繰り返されていないか、何が原因だったのか、
組織として改善できることはないか。
患者様の声を共有し、次の対応に生かすことが、病院全体の接遇品質の向上につながります。
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🌸研修を「受けて終わり」にしないために
今回の研修では、アンケート結果を共有するだけではなく、
日々の業務の中で何を見直し、明日からどのような行動を実践するのかを
考えていただきます。
接遇改善は、特別なことを始めることばかりではありません。
普段の何気ない行動を少し見直すだけでも、患者様に届く印象は変わっていきます。
「知っている」から「気づく」へ。そして「気づく」から「行動する」へ。
マナーもそうですが「思いを形にして届ける」ことが大事なのです。
思っているだけでは伝わりません。 言葉や態度で伝えていく・・・
全6回の研修を通じて、職員の皆さまと一緒に、
患者様の安心と信頼につながる接遇について考えていきたいと思います。
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🌸患者様の声を、組織の成長につなげる
医療接遇研修は、マナーを教えるだけの時間ではありません。
患者様から寄せられた声を現場の改善につなげ、
職員一人ひとりが自分たちの役割を見つめ直す機会でもあります。
そして、それらの声や改善への取り組みを
データベース化し、組織全体で共有・蓄積していく必要性もお伝えしています。
今回のように、患者様の評価と職員の自己評価を照らし合わせ、
現場の実情に合わせて研修を組み立てることは、
JBM Enterpriseが大切にしている研修スタイルのひとつです。
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🌸医療従事者は、患者様の人生に関わる仕事
医療従事者の皆さまが目指すところは、病気を治し、
患者様の健康を取り戻すことにあります。
しかし、その先にあるものは何でしょうか。
病気が回復することで、これまでどおりの生活を取り戻せること。
大切な方々と過ごす時間が増えること。
好きなことを楽しみ、再び自分らしく、豊かな人生を歩めるようになること。
医療とは、病気を診るだけではなく、
その人の人生を支える仕事でもあるのだと思います。
一方で、すべての患者様が回復し、元の生活に戻れるわけではありません。
病院で人生の幕を下ろさざるを得ない患者様もいらっしゃいます。
そのようなとき、人生の最期に関わる医療従事者の存在は、ご本人はもちろん、
ご家族にとっても、かけがえのないものになります。
・最期まで尊厳を大切にしてもらえたこと。
・優しい言葉をかけてもらえたこと。
・不安な気持ちに寄り添ってもらえたこと。
その一つひとつが、ご家族の心に長く残ることもあるでしょう。
「この病院でお世話になってよかった」
「最期に、温かい方々に見守っていただけてよかった」
そう感じていただけることも、
医療に携わる皆さまの大切な役割ではないでしょうか。
患者様にとっては、何気ないひと言が大きな励みになることもあれば、
心に深い傷を残してしまうこともあります。
だからこそ、医療接遇は単なるマナーではありません。
目の前の患者様の、その先の人生にまで思いを寄せること。
そして、たとえ人生の最期を迎える場面であっても、
その方の尊厳と、ご家族の心を大切にすること。
医療従事者の皆さまには、日々の仕事が、
誰かの人生に深く関わる尊い仕事であることを、
改めて感じていただけたらと思います。
私が医療接遇研修を通じてお伝えしたいのは、
こうした「人と向き合う心」の大切さでもあります。
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🌸お客様の声を、学びと成長の機会に
医療業界に限らず、さまざまな業界で
「お客様アンケート」を実施されていることと思います。
しかし、アンケートを集計し、結果を確認するだけで終わってはいないでしょうか。
そこには、お客様が感じている満足や不満、
そして私たちが気づいていない課題が隠れているかもしれません。
大切なのは、アンケートを「集めること」ではなく、「どう生かすか」ということ。
お客様の評価と、働く側の認識にはどのような違いがあるのか。
評価されている強みは何か。
改善すべきことは何か。
それらを丁寧に分析し、現場で働く一人ひとりの気づきと行動につなげることで、
アンケートは組織を成長させる貴重な財産になります。
お客様の声は、私たちを評価するためだけのものではなく、
より良くなるためのヒントを教えてくれるもの。
ぜひ、皆さまの職場でも、
寄せられた声を生かした学びの機会をつくっていただけたらと思います。
これからもJBM Enterpriseは、
現場の声に耳を傾け、一人ひとりの気づきと行動変容、
そして組織の成長につながる人材育成をお手伝いしてまいります。
社会医療法人元生会
- 森山病院・森山メモリアル病院
- https://www.moriyama.or.jp/moriyama/
株式会社JBM Enterprise
医療接遇研修・人材育成コンサルティング・教育顧問 Mizuho Baba
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